menu

栄華の夢 -Eiga no yume-

 浮世は夢の 夢ならぬ夢

君さえ存在しなければ
生まれなかった争いが
嘆きが恨みが哀しみが
どれほどあったというのだろう

君さえ存在しなければ
世界はもっと穏やかに
やおら移ろい流れゆき
手を取り合ったことだろう

君が発する信号に
一縷の疑問も挟まずに
過去も現在(いま)も未来(これから)も
従い続けてゆくのだろう

怨嗟の狼煙は四方に上がり
やがて業火と成り果てる

焼き尽くされるその前に
気づくのだろうか僕たちは
己自身の愚かさに

君=

2020/06/19 noteにて公開

top